今回はSkypeを通じて深い友情を築いた2人の少女・サラとペイジの話を紹介します。
話はサラがまだ生まれてくる前に遡ります。
サラがまだお母さんの子宮の中にいた頃です。
20週目くらいの時のことでした。
超音波写真に写されたサラは、他の子と何かが少し違っていました。
頭。首。脚。特に問題はないのに、サラの左腕の先には、『手』がなかったのです。
彼女の左腕は、半分で途絶えていたのです。
サラの母・ブリジットは生まれてくる娘の為に、何かアドバイスを受けられないかとインターネットで人探しを始めました。
どこかに似たような境遇の母親がいるはず、と。
サラの願いは届き、一人の女性にたどりつきます。
インディアナ州から8000マイルも離れた(約12,880km)ニュージーランドの女性・テレサに。
テレサはちょうど同じように、左腕が半分しかない女の子・ペイジを出産したばかりでした。
2人の母親はそこから写真や手紙をやりとりするようになっていきます。
そのうちテレサはペイジ以外に2人の子供を出産し、忙しい日々に紛れて連絡が途絶えてしまいます。
サラが8歳になった時、自分のことを全部理解してくれる人が欲しい、とペイジのことを探し始めるようになります。
そこから3年かかってやっとペイジをみつけだすことができ、少女達はお互いにメールでやりとりをするようになっていきます。
ある日、ペイジはサラと直接話がしてみたいと思うようになり、こんな質問をします。
「Skypeアカウントもってない?」
2人の友情は、Skypeで通じ合うことでさらに深いものになっていきました。
2人はSkypeで初めてお互いに対面したときのことをこう語っています。
サラ「ペイジをみたとき、まるで鏡に映った自分をみているようだった」
ペイジ「別人になって自分自身をみているような感じで、普段人が自分をどうやって見てるのかわかった気がした」
2人はそれからSkypeを通じて無二の親友となっていきます。
ペイジはサラが片腕がないことを自分よりも気にしていないことを知り、半袖を着たりする姿に驚かされ、自信をつけることができたと言います。
サラもペイジと話をして、自分一人で困難に立ち向かっているわけではないのだと感じたそうです。
Skypeでどんなことを話すのかサラに訊いてみました。
「話すことは男の子の話とか普段のこととか、色々。お互い比べ合ったりするの」
2人は他にもファッションや美容のことなど、片方の手が使えなくてもいかに工夫して生活していくかの情報交換をしたりするそうです。
例えばサラはペイジにどうやってマニキュアを塗るか、こんな風にSkypeでコツを教えたりとか。
2人はこうやって何年も実際に会ったことがなくても大親友でした。
Skypeを通じて8年ほど、まるで血のつながった姉妹のように親交を深め合い、お互いに会ってみたいと思うようになりました。
そして遂に??、2人はSkypeの「Stay Together」という試みを通して、画面を超えて出会い、ハグし合うことができたのです!!
「Skypeがなかったら、会ったこともないのに8年も友達でいられなかった」とサラは言います。
Skypeが2人の奇跡的な友情に貢献したのです!